健診拒否

integrity: 1 高潔,誠実,清廉. 2 完全な状態,無傷. <ラテン語「健全,完全」の意; ⇒INTEGER>(新英和・和英中辞典)

昨年は黙っていて受けなかった。今年は催促が来たので個人的な信念のために受けませんといった。事務方は法律だか省令だかで従業員の健康管理義務があるので、受診率が少ないと指導が入るとのこと。その法律だか省令だかを見せてもらった。幸い、医師が判断すれば35歳以下はほとんどの血液検査は省略できる。そのことを説明して、「受診していれば指導が入らないのでしょう」と、身長、体重、血圧、視力、聴力だけやってもらった。事務の皆様、わがまま言ってごめんなさい。でも法令を遵守しなければならないという理由ではなく本当に事業所が被用者の健康を守ろうと思っているのなら、きちんと一人ひとり詳細な問診をして、それで必要ならば初めて限定された血液検査をやり、危険因子を見つけて「個別に」健康維持のアドバイスをすることが医学的には最善の方法のはず。
現行の方法ではタバコをすっていても一度もやめるように言われないし、とんでもない食事をしていても、運動しなくても検査には引っ掛からない、なんのアドバイスも受けない。(いずれは引っ掛かるのだけれど、それでは遅い)
現在の方法は従業員の健康を守る制度ではなく、「雇用者が従業員の健康を守ろうとしているという体裁」を整えるための制度であり、従業員のことを第一に考えていない。
きちんと問診なしで検査を行い判断の根拠にすることがよくないことは普段からうちの研修医に口を酸っぱくしていっていること(もちろん自分が強く信じていること)で、それにそぐわない行動をとることは自分にうそをつくことになる(integrityの欠如)ので、「本当に従業員の健康を考えるなら検査ではなくきちんと問診をしてください」と言いました。Kさん、間に挟まれて大変だったでしょう。済みません。私の小さな根拠ある反抗です。
もう一つは「私の自己決定権を尊重してください」ということです。「知りたくない」権利を行使させていただきました。
同様の理由で、事前にきちんと説明を行わない人間ドック、健診のたぐいは反対です。
ちなみに血圧は・・・・・・ちょっとショックでした。