HANDS-FDF(指導医養成)

さる梅雨明けの3連休は以前にも紹介した指導医養成セミナーHANDS-FDFの2回目。 この試みは以下のいくつかの点で日本初である。

  • Home / Away方式;現在の指導医養成セミナーの大半(1度集まって2泊3日の詰め込みをやってはいおしまい)ではなく、1年に4回集まるということ(計9日間)。連続で9日間やらないのにも理由があって、あえて間に、それぞれの職場に戻って、学んだことを実践し、そこでの体験をまた、集まってきて、相談をするという型式により、成人学習理論の一つである「Plan-Act-(Experience)-Reflect(input-process-output)サイクルが学習を効果的にする」を保障することにあります。
  • 内容がteaching&learningの領域にとどまらない; FD=教育技法の獲得ではない、というのがずっと貫いている私の姿勢。今回の3日間の間にも、leadership、management, negotiationといったトピックをカバーしました。この領域をカバーしている医師向けのFDは日本初だと思います。
  • 実践とその評価を行なう; これは前記のHome/ Away型式にした一つの理由なのですが、今回までに、それぞれ数名のグループに模擬教育セッションを計画するように宿題を出してあり、今回のセミナーの時間にそれぞれ実施をしてもらいました。他のメンバーはそれを見てのフィードバックを出し合いながら、能力の向上を目指します。これまでの週末1回で単発のセミナーでは実践をして、それについてのフィードバックを受ける場がないので、講義やワークショップを受けるばっかりで、能力の定着を保障していません。
  • 模擬学習者を使用して学ぶ; 前記にからめて、模擬教育セッションに模擬研修医を用意しました。彼等には実際にfellowの模擬教育セッションを受けてもらい、学習者としてのフィードバックをfellowに対して行なってもらいます。

その他にもチョコレートを使ったり、子供銀行券を使ったりと様々な新しい試みを行なっています。

次回は9月の予定。
今月末の医学教育学会で、この試みの中間報告の予定。(また準備が・・・・・)